肩の力を抜いて、まるで自宅のように自然体でいられるアットホームな社風を言い表すのに、同僚や共に働く仲間たちを指して「家族のような存在」と呼ぶことがあります。林田さんにとって、えそらフォレスト株式会社の仲間たちは「ソウルメイト」。ユニークかつ温かみにあふれた人材観にクローズアップします。
林田さんにとって、社員の皆さんは、どのような存在なのでしょうか。
まず初めに、「社員」という存在は、自分の中には存在しないと思っています。もちろん、上司や部下、経営者と一般の社員……といった枠組みについては認識していますよ。しかしながら、それは本質ではありません。自分の友人や家族と同じように、それぞれの人格を尊重して向き合いたいと感じるような存在が、えそらフォレストの仲間たちです。
あくまで個人としての人となりを重んじるということですね。プライベートでの人間関係にも通じるところがあると思います。
仕事とプライベートを完全に割り切ることって、すごく難しいことだと思いませんか?働くことも家庭を営むことも、熱中できる趣味に没頭することも、すべてが切れ目なく相関し合って私たちの人生を形作っていると思います。
前職時代から細田さんと目指してきた理想の会社像は、その人の人生をまるごとシームレスに包み込めるような居場所です。オンとオフを意識的に切り替えるのではなく、家族や気の置けない友人と過ごすように、自分らしくリラックスできる会社でありたいと思っています。
そのためには、社内で同じ価値観を共有している必要がありますね。
私は必ずしもそうは思っていません。価値観が近い人が集まるから過ごしやすいのではなく、価値観が「響き合う」から居心地が良いんです。異なる価値観を持ち寄り、その結果、良い影響を与え合うことができるのが理想です。共有したいのは、価値観よりもビジョンです。与えられた才能……ギフトは人によって様々です。太古の村社会を想像してみてください。例えば仲間を募って新しい村を作ろうと思ったら、狩りの名人だけでは立ち行きませんよね。家を建てる人や、料理が上手い人だって必要です。ギフトは、目的を達成するための手段でしかありません。「こんな価値を創りたい」「誰かの役に立ちたい」……
未来を志向するビジョンを同じくしていれば、ギフトの多様性はあればあるだけ豊かなコミュニティとなれるはずです。
なるほど、「未来を志向するビジョンを同じくする」ことが大切なのですね!えそらフォレストの皆様、素敵な方ばかりが在籍しているのも納得です。では、採用活動において大切にしているのはどのようなことですか。
資格やスキルなど、表面的な「できること」が重要でないのは言うまでもありません。知りたいのは、ここ一番で踏ん張れる熱量を持った人かどうか。えそらフォレストも、スタートアップ時代から現在に至るまで、覚えているだけでも3回は危機的状況に陥ったことがあります。そのたびに何とか持ちこたえて事業を継続してこられたのは、自分のギフトを輝かせながら圧倒的な熱量を傾け続けてくれた仲間たちがいたからに他なりません。採用においては、そんな素養を持った人と出会いたいと思っています。
それでは少し視点を変えて、人としての成長は、どのように実現できるとお考えか教えてください。
個性や技術を磨いて、自分だけのギフトを最大限に引き出すこと。同時にコミュニケーション力を高めることも大切だと思います。自分が提供できる価値を高め、それを外部へ積極的に発信してお互いに響き合わせていくこと。社内の仲間はもちろんのこと、お客様や社会からのフィードバックを真摯に受け止めて成長する意欲を持ち続けることが重要なのではないかと考えています。
最後に、えそらフォレストの皆さんへメッセージをお願いします。
チームや組織で働くということは、メンバー同士で「時間」という人生の中での限られた資産をお互いに出し合っていることになります。だから自分の価値を高めるということは、仲間の人生の時間の価値を高めることにも直結すると思います。人としての能力の開発が、ひょっとしたら社会を変革する可能性をも秘めていることを心にとめて、わたしも含めてみんなが自らの可能性を羽化していければと思っています。
「会社を大きくしたいからスタッフを大切にしているのではなく、大切なスタッフと末永く歩み続けたいと考えていたら、結果的に事業が拡大していたようなものなんです」と語る林田さん。えそらフォレストの未来は、今後ますます彩りを増していくに違いありません。