えそらフォレスト株式会社の代表取締役として、会社を牽引する細田洋平さん。
今回は「社員に対する想い」をテーマに、赤間俊祐と松本優香が聞き手となってインタビューを行いました。
赤間:いきなりですが細田さんにとって、僕たち社員はどんな存在ですか?
特に感じるのは『自分にできないことができるすごい人たちの集団』で、
えそらフォレストの社員の皆さんには、いつも感謝の気持ちでいっぱいです。
最近、親しくさせていただいている60代の男性と接して、ある気づきがありました。
この方は30年働いていませんが、資金面で手助けしてくれる人たちが周囲にいます。
男性自体は周囲に媚びたりせず「おう、ここ払っておけ」という感じ。周りの人は、その男性の生き方が面白くてお金を出しているのでしょうね。
いつも「すごいな」と感心して見ているのですが、ある時にふと、直接業務に携わらない自分は、この人に似ているかもしれないなと思ったのです。
「そうじゃない」「何とかしてよ」と指示はするけど、自分でいざやってみろと言われたら、きっとできません。
僕の中で、こうありたいとかこうあってほしいという理想はあります。
ですからそれを追求する過程で生じるギャップに対して、「何か違う」と言ってしまう場面もしばしばあります。
金儲けに走ってはいけないと言いつつ、金儲けしなければ続けられない、とかね。その理念と経済をどう合わせるかが難しいんですが、こういう立場ですから、言うことしかできないジレンマもあります。
だからこそ実際に仕事をする皆さんに、本当に感謝しています。
松本:皆をそんな風に思ってくれているということを知ることができて、よかったです。
そんな社員の皆さんは、どんな人たちですか?細田さんから見た共通点などがあれば教えてください。
他者の長所を積極的に見つけようとする人が多い。最初から否定せず、「皆できないところがあって当たり前」と思っていて、そこがとても良いところだと思っています。
会議だけうまく切り抜ける、口先だけで何もしない、上司の機嫌ばかり伺って仕事は部下に押しつける……というような、士気を下げる人間もいません。
新型コロナウィルス流行の陰で、世間にはうまいこと仕事をサボるような人もいると何度か耳にしました。しかし、えそらフォレストの社員に関しては「サボっていないか」と思ったことは一度もありません。信頼できる人たちと働いているのは、僕にとってすごく幸せなことです。
赤間:確かに、皆さんは信頼できて、あたたかい方ばかりだと僕も思います。
そんなえそらフォレストでは時折社員を家族と表現することもあると思うんですが細田さんにとって僕たちは家族のようなものですか?
家族というのは少し違うかな。”家族的”と僕は表現します。
例えば病気になったときは働けなくなるよね。そんな時家族だったら切り捨てたりしません。
ただ会社の場合、どこまで支え切れるかという問題があります。実際に誰かが病気になって放り出されるのを見ていたら、ほかの社員は会社が苦しい状況になったとき、
こういう会社だったら踏ん張らなくてもいいや、ってなるじゃないですか。
だから、えそらフォレストは、簡単に社員を切り捨てるような会社にはしたくないと思っています。
社員が一番苦しいときに放り出すことはせず、そんな時こそ会社が支えになりたいと思うんです。
そうすることで会社が大変な時にはみんなもなんとかこの会社を残したいと頑張ってくれる強い組織になるのではないかと思います。
一事が万事といいますか、会社と社員の関係、あるいは社員間の関係はいろんなところにものの考え方は現れると思うんです。
僕はそういう意味で言うと、”優しいけど冷たい”よりは”厳しいけどどこか暖かい”組織がいいなあと思います。
そういうのを家族的と僕は呼んでいます。苦しい時こそ切り捨てない。
実行するのはとても難しいことだと思うけど、そうでありたいと思っています。
ちょっと真面目な話ですね(笑)
松本:なるほど……!家族的な会社だと安心して働けますね!
最後に、社員に今後どうなってほしいか、その思いをお聞かせください。
どんなに大きく、また一流企業と呼ばれる会社であっても、ある日突然なくなる可能性はゼロではありません。
バブルがはじけた後、大手証券会社や大手銀行が経営破綻したことは、今でも鮮明に覚えています。
そうなった時に誰が一番困るかといえば、残された社員たち。しかし、社員1人ひとりのスキルや能力が高ければ、
例え会社がなくなったとしても困ることはありません。僕は、えそらフォレストの社員には、この「どこででも生きていける」強さを身につけてほしいと思っています。社員それぞれが強さをもてば、結果的に会社全体のレベルアップにもつながります。
だからこそ、もっと成長スピードを上 げていってほしい。そこそこの力でもできる仕事を続けていると、成長が見込めません。
無理難題や高い壁に挑戦したほうが、経験値も上がるし、人間としても大きく成長できるはずです。
どんどん挑戦をしてほしいし、たくさん失敗をして、そこから学んでほしい。また、それぞれに合った役割、
うまくはまるピースが必ずあると思うので、自他共に認める適切なピースを見つけてほしいと思っています。
赤間・松本:細田さんありがとうございました!
細田さんのお話は朝礼や全社会など様々な場面で聞くことがありますが、日々の自分を振り返るきっかけにもなっていますし、
毎回いろんなお話が聞けて面白いです!今回は普段あまり聞けない、社員の皆さんに対する細田さんの想いが聞けて良かったです。